仮設機材災害防止 法令集(全文抜粋版)
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281■ 関係法令及び通達等4通達等別紙2○スライディング積層足場の落下事故を防止するための当面の措置ついて(平成20年6月19日)(基安安発第0619001号)(建設業労働災害防止協会会長・社団法人全国建設業協会会長・社団法人日本建設業団体連合会会長・社団法人日本建築業協会会長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)平成20年5月に東京都港区の建設工事現場において、別紙のとおり、高層ビルの建築工事に使用されていた標記足場が約100メートル落下するという事故が発生しました。当該事故の原因は現在調査中ですが、同様の足場は高層ビルの建築工事において頻繁に使用されており、今回のような事態が再び発生した場合、重大な労働災害につながることが懸念されることから、同種事故の発生を防止するため、同様の足場の設置、使用等に際しては、速やかに下記の事項を確実に実施し、その安全確保の徹底を図るよう、貴会の会員に対し周知方お願いいたします。記1設置されているスライディング積層足場に対する措置(1)点検とこれに基づく補修等アブラケットの構造ブラケットが図1のようにピンを軸に可動する構造のものは、図2のように斜材(方づえ)の設置、パイプサポートによる固定等によりブラケット部が浮き上がらない構造のものとすること。イブラケットの数及びその取付箇所ブラケットがあらかじめ決められたすべての箇所に取り付けられているか確認し、不足している場合は、所定の形となるようにすること。ウブラケットの取付状況ブラケット固定部にゆるみ、ずれがある場合は、直ちに補修すること。エブラケットと躯体梁等との接触面ブラケットと躯体部との接触面に図1のようなすき間がある場合はキャンバ等で塞ぐこと。オジャッキベース型固定クランプの取付位置取付位置が、図1のようにクランプのベースのかかりが浅くずれやすい場合は、図2のようにかかりの深い構造のものとすること。(2)ワイヤロープ等による落下防止ブラケットが外れた場合でも足場が落下しないよう、当面、必要な強度のあるワイヤロープで吊る等ブラケットによる支持とは別の落下防止措置を講じること。(3)スライディング積層足場の構造及び強度等についての再検討等ピンを軸に可動しない構造のブラケットであるものを含め、ブラケットの固定箇所を支点とした回転、クランプのゆるみ、クランプのベースのかかりが浅いことによる外れやすさ、ビル風による浮き上がり等、考えられる様々な危険要因を考慮して、スライディング積層足場の構造及び強度上の問題点並びに設置上の問題点がないか改めて検討し、必要に応じ、ブラケット部材の変更等も含め、安全確保のための対策を講じること。2今後新たに設置するスライディング積層足場に対する措置スライディング積層足場を新たに設置するときには、上記1の(3)のとおり検討を行い、安全を確保した足場とするとともに、当面、(2)による落下防止措置を講じること。別紙事故の概要1発生年月 平成20年5月2発生場所 東京都港区内の鉄骨鉄筋コンクリート造建築工事現場3事故の概要地上45階建(高さ157メートル)のビル新築工事において、スライディング積層足場(支持金物(ブラケット)により建物の躯体に積層状の足場を取り付け、工事の進捗に伴って上層階に盛り替えるもの)を33階から37階の位置に全周にわたり盛替えた後、当該足場の整備中に6スパン×8層(幅約11メートル、高さ約15メートル)の部分が約100メートル下の低層階に設置していた枠組み足場上に落下した。落下時の衝撃で足場部材の一部が破損し、飛散した。4原因等原因等は、現在、調査中であるが、スライディング積層足場を建物に取り付ける支持金物(ブラケット)の一つが何らかの原因で外れ、その影響で他の支持金物も変形・脱落し、足場全体が建物から外れ、落下したことが考えられる。

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