〔2〕 セーフティSKパネル工法の特長と注意点概要従来の吊り⾜場は「チェーンをかける」「親パイプを流す」などの危険な作業を終え、最後に落下防止ネットを張り、初めて安全が確保されるという矛盾をかかえた危険な工法でしたが、セーフティSKパネルはそれ自体が完成された⾜場ユニットですので、⾜場を組み進めていく作業が全て⾜場の上で安全に行なうことができます。しかしながらこのことは安全帯の使用の必要がない、ということではありません。万が一、何かがあった場合に安全帯は最後の切り札となるものです。吊り⾜場に限らず、高所や⾜場からの墜落事故のほとんどが安全帯不使用によるものです。セーフティSKパネル工法は高い位置に簡単に安全帯フックを掛けることができる工法です。組立・解体作業時には必ず安全帯を使用してください。また、移動時も必ず常時フックが掛かっているようにして移動してください。材料の運搬者も組立・解体作業エリアでは必ず安全帯を使用してください。安全帯の使用・不使用は「自分の命は自分で守る」かどうかの選択です。従来の吊り⾜場は親パイプやコロバシや⾜場板をどのように組み立てていくか、また解体していくか、を常に考えながら注意を払い作業を行なうことが必須でした。その理由は、作業を間違えるとうまく⾜場が組めないだけでなく、材料を落したり自分が落ちたりするからです。セーフティSKパネル工法は少ない部材と、簡単な送り出し作業で吊り⾜場が簡単に設置できます。解体時も同様です。このことによって、作業が単純な繰返し作業(ループ作業)になり、注意力の低下に陥りがちです。特に解体時には単純なループ作業に陥ると、設置時に通常と異なった組み方がされている箇所を見落とし、そのまま同じように解体してしまうおそれがあります。作業中は常に「高所にいる」認識をもち、また作業を始める前にはまず解体予定部分をチェックし、何か普通と変わった点はないかを確認することが重要です。チェックは一人ではなく、できるだけ二人以上で行なうようにしてください。従来の吊り⾜場は高度な技術を要するため、優れた熟練工が作業を行なっていました。また熟練工が経験の浅い作業員を常時監督・指導しながら作業を行なっていました。それだけ危険も大きかったからです。セーフティSKパネル工法は単純な作業で誰にでも簡単に吊り⾜場が設置できます。このことで吊り⾜場の知識や経験があまりない初心者に対する監督指導や、危険を認識させることが怠られがちになる可能性があります。職長や班長はチームの不安全行動や間違った手順を是正し、正しい手順と安全確保を監督・指導してください。セーフティSKパネルは従来工法と比べ優れた特長があります。ただし、その特長ゆえの注意すべきポイントがあります。283●安全な作業●簡単な施工 1●簡単な施工 201アルバトロス02枠組足場03移動/内装足場04単管足場05絶縁足場06鉄骨足場07地足場08支保工・ビーム09吊り/橋梁足場10仮囲い11パレット・その他機材12ネット・シート・親綱131415161718施工方法
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